バチ抜けとはゴカイなど海の多毛類のが夜に産卵のため水中に浮き上がり、生殖行動を行います。大潮前後に行われる事が多く。遊泳力が弱く水中に漂う動きは魚から見ると食べやすい餌といえます。
ルアー釣りにおいてバチ抜けパターンが有名なのは東京湾のシーバスです。そのパターンがここの地域に当てはまるのか?を書いてみます。
相馬付近のバチ抜けはどんな感じなのか?
時期
灯り周りを見てみると、年中バチ抜けは起こっています。東京湾みたいな密度でバチ抜けが起こるのは年にもよりますが、2月の終わりから3月頃が多いと思います。
バチの種類は体を真っすぐに泳ぐ20cmぐらいのバチが2~3月頃と11月頃、体をくねくねしながら流れる10cmぐらいのバチが3月終りから5月頃まで見えます。
この中で釣りに重要なのは2~3月のバチとなります。この時期は年間でも餌が少ない時期で、普段は甲殻類や小魚をメインにしている根魚も、バチをメインにする事があるからです。
時間帯やタイミング
実際やってみた感じでは、時間帯は夜の大潮前後の満潮からの下げ、というセオリー通りな時間帯で良いです。潮が引くにしたがってバチが溜まる場所が、湾奥から堤防先端になるので追っていく形が基本とはなります。ただ湾奥にバチが溜まり、干潮になるとそれを捕食しにくる魚がいる場合もあるので、そこは現場の判断となります。
次は日単位でのタイミングですが、この時期は水温が冷たいので、温かい日が2,3日続くとバチ抜けする可能性が高まるようです。実際、温かい日が数日続いた後の大潮の日は、大量にバチ抜けをしていた経験があります。
ただ大量にバチ抜けしてても、今度は餌が多すぎるようで当たりが少なかったです。この時期は海の雰囲気に、多少の飢餓感を感じる日の方が期待は持てます。
場所
小河川の河口、港の岸壁や砂泥底、など意外と多くの場所でバチ抜けは起きています。河川は最近の大雨で?な所があるので、今は港の岸壁や砂泥底から発生するバチを探しています。
フラットな砂泥底より牡蠣殻があったりする方がバチの量が多めで基本は良いようです。
魚のポイントはバチ抜けが起きた場所から潮が流れる下流になります。具体的には水は高い場所から低い場所へ流れるので、かけ上がり付近がポイントになる事が多いです。
あとバチは灯りに集まるので、灯り周りの明暗の境目などもポイントになります。
バチ抜けを意識していて釣れる魚とは
東京湾では産卵明けのシーバスがバチを捕食するようですが、ここでは2~3月にアイナメやソイがバチ抜けに付くようです。その頃の水温は8~10℃前後でちょうど岸近くに餌も少なく、食べやすいバチを魚が意識するのでしょう。
2~3月のアイナメの事に関しては下のリンクからどうぞ
ただバチは常用ではなく、サケ稚魚やシラウオが出てくるとそっちを意識するのか、バチ抜けしている所を攻めても反応は薄くなります。
ちなみにシーバスはセイゴクラスは2~3月のバチ抜けに付きますが、産卵に絡んだ個体は未だに当たった事はありません。漁師情報ではこの時期は沖でメロードを食べていて、東京湾みたいにわざわざ産卵後に岸近くまできてバチを食べる必要がない、との事。この漁師話に確証はありませんが、納得はする説ではあります。
釣り方
シーバスではシンペンやらワームを使うようですが、ここではワームが基本でいい気はします。釣り方は3g程度のシンカーに1.5~3インチ程度のワームを付けて、流れに漂わせるようにしていくと当たりがでます。
流れてくる流下バチを意識してる時は、流れに逆らわず魚の良そうな場所に潮上から通す、というのが大事となります。
こういう釣り方が苦手な人は、5月頃に数が釣れるメバルで練習すると良いです。当たりも多く、楽しみながら練習をできるでしょう。
あとがき
この地方のバチ抜けについて書いてみました。まだわからない事も多いですが、うまく対処をしたいですね。
ちなみに2020年はあまり釣り場に出ていない事もありますが、大規模なバチ抜けまだ確認していません。タイミングを見て確認していきたいです。