河口に引き続きマイナーポイントである砂泥底の話です。根魚やるのに砂泥底?と疑問を持つのは当然でしょう。確かに完全な根魚であれば,ポイント選択を間違えてると思います。しかしアイナメにおいては、何個かの根回りを縄張りにしてそれらを点々と回遊する個体がいる、と最近言われています。
何故砂泥底で釣れるのか
なぜ砂泥底に回ってくるか?ですが、
- 潮位や流れの変化による根の移動途中
- 砂泥底のベイト捕食のため
この2点と考えています。
まず移動途中の方ですが、潮汐によるベイトの移動や水深の変化に対応するため捕食する根周りを変える途中の通り道、と考えています。
事例の一つとしては満潮時は水深3mの根周りにいた活性の高い魚が下げ潮になると、その沖の水深5mの根回りへ移動し、3→5mへ流されてくるベイトを捕食する、という事があります。その際3→5mの移動途中にある砂泥底で釣れる、となります。
この場合、釣れるポイントは完全に時限であり、ある潮汐の下げだけ、などになるため、その場所に通ってる人しか気が付かず再現も狙ってできない釣り方となります。
もう一つは砂泥に捕食目的で回遊してくる場合です。確かに砂地は食べ物が少なくサーフの釣りでは時間帯でイワシが回ってきてそれに捕食魚が付いている、などが基本パターンです。
しかし砂泥をなると話は別で、泥の中にゴカイなど多毛類、スナモグリやアナジャコなどの甲殻類が数多く生息する場合があります。完全な泥底は潮通しが悪すぎてイマイチですので、アイナメに関しては砂泥底がベターと考えます。
それらやそれを捕食しているハゼ系をアイナメは捕食しに入ってくるのですが、経験的にいうと夜にクロソイ交じりで釣れる事が多いです。理由としてはベイトになっている主な多毛類、甲殻類が夜行性の種だから、と推測しています。
条件
捕食場所の条件ですが河口編と重複しし、魚の通り道である沖から伸びる溝がある事が重要となります。
そしてベイトが発生している事も重要です。局所的に発生するバチ抜けは冬場の直接的なベイトのみならず、春~秋は小魚や小甲殻類のベイトとなり、バチ抜け→小ベイト→捕食魚という流れを生み出します。ただ条件次第では発生しないので、そこの見極めが釣り場で必要です。
それに対しアナジャコなどの甲殻類ですが、干潟地形に多く生息しているのでまず自分の釣り場に生息しているか?そして、潮位によっては釣り場に水が無くて釣り不可になりますので注意が必要です。
あとがき
今回は比較的マイナーな砂泥底の話でした。自分がこの釣り場に気が付いたのは、夏場にマゴチを狙ってたら、アイナメやクロソイがぽつぽつ釣れてきたからです。そこからは根魚=根回りのイメージに囚われ過ぎないよう釣りをしています。この釣り場もまだまだわからない事が多いので、釣り通い自分なりに理解していこうとする次第です。