最近の堤防は場荒れが酷くなり、居付きの魚の反応が少なくなりました。そこでここ数年で言われ始めているのは、根魚の回遊個体を釣る釣り方です。
自分も数年前から練習していました。そこで得た事と感じた事を書いてみようと思います。
根魚の回遊性について
個人的感覚では、思ったよりも回遊している個体は居る、という感触です。相馬地方で釣れる根魚について個別で次から書きます。
メバルやクロソイは広い範囲を回遊する事がある。上下の移動もする
夜になりますが、メバルやクロソイは幅広い範囲を回遊している、と感じます。日中は姿は見えないのに、夜になると潮目や障害物の頂点に活性の高い個体が浮いてきます。
水深10m近いのに、その表層の潮目に付く事もあり、夜に関しては根魚ではなくシーバス感覚で釣る事になります。
また小魚に付くと、水面に魚の気配がある時は釣れ、魚の気配が消えると釣れなくなる事があります。その場の障害物から小魚に釣られて浮く事もありますが、何もない砂泥で釣れる事もあり、後者は回遊性を感じられる個体です。
またクロソイに関しては、ディープ隣接のシャロー、具体的には水深10m以深のディープから水深5m前後のシャローへ移動して捕食行動をしている?と思われる事があります。特に満潮からの下げでは、シャローからディープへの通り道で当たりが出る事を何度も経験しています。
アイナメは基本縄張り内を回遊し、小魚に付くと縄張り外でも追う
アイナメに関しては、ある程度縄張りをもっていて、その範囲を捕食目的で回遊する事がある、というのが通説になっています。一昔前は穴の中でじっと餌を待つ、という正統派根魚のイメージでしたが、ここ数年でそのイメージとは違う一面がある事が言われています。
また時期によっても回遊しやすい時期があり、5~9月の産卵前はよく回遊していると感じます。産卵前になると産卵のポジション取りや生殖機能の肥大で身体が重くなり、あまり回遊はしないようです。
また産卵後も3月頃まで縄張り内の回遊ではなく、餌を探して縄張り関係なく回遊する事が多いのでは?と感じます。これは低水温時は体力の多い大きな個体の方が動ける事、餌も少ないので広く探さないと体を維持できない事、などが言われています。自分もその考えは大まかには同意です。
タケノコメバルは根のてっぺんまで出てくるが、広い範囲を回遊しない
タケノコメバルは年中同じような所で釣れ、回遊性はいままで書いた魚種で一番低いと感じます。
やる気が無い時は岩陰や海草の根本、やる気がある時は岩の上にいるイメージです。カサゴのイメージに近く、完全に根魚です。
トップで釣れた報告もありますが、そう数も多くないです。自分もクロソイみたいに水深数mの表層にタケノコメバルが浮いた状況にはあった事はありません。
あとがき
根魚に回遊性があるのか?を書いてみました。魚種ごとに特徴を書きましたが、あくまで大きなくくりでの特徴です。
これも数年後は変わるかもしれませんが、今はこの前提を頭に入れてやってみようと思います。
回遊する魚を釣る時の考え方を書いたのはこちら